本田透(ほんだ とおる)

『フルーツバスケット』は、高屋奈月による少女漫画。「花とゆめ」(白泉社)において連載され全23巻。
草摩家(但し分家)に居候することになった主人公・本田透と、動物憑きの奇妙な体質を持つ草摩家の面々との交流を中心に描く。
この漫画を原作にしたテレビアニメは2001年、テレビ東京系で放映された。

草摩家で物の怪が憑いている者は、異性に抱きつかれたり(また自分が抱きついたり、抱きとめたり)身体が弱ったりすると憑かれた動物に変身する。
それは数百年前の「神」と「十二支」との契約の証であり、彼らにとっては「呪い」とも「絆」とも呼べるものである。
因みに変身する動物は「十二支」+「猫」の13種。

<本田透(ほんだ とおる)>
少女漫画『フルーツバスケット』の主人公。海原高校に通う女子高生。両親を亡くし、ビル清掃で自活しようとするたくましい高校生。
自分のことより他人のことを思う優しい性格だが、少しズレた所もある。猫年生まれになりたいと思う程の猫好き。幼い頃に父親を亡くし、高校1年まで母・今日子の手で大切に育てられたため、母親亡き後も、強く母親を慕っている。

母親をなくした後、テント暮らしをしていたが、そのテントを張った敷地が学校のプリンス、草摩由希の家の敷地であった縁で草摩紫呉宅に居候することになった。
由希と紫呉の男2人暮らしで荒れ放題だった草摩家をピカピカにみがき立て、おいしいご飯を作るなど家事全般を担当している。

たとえ演技でも誰かを怒ったり、罵ったりできない心優しい性格で、物の怪憑きの十二支達を、ありのまま受け入れる事の出来る慈悲深さを持つ。夾や由希達と同居し、十二支達の苦しみを知るにつれて、彼らの呪いを解きたいと強く思うようになった。

夾に惹かれるにつれ、夾を猫憑きの運命である幽閉から救いたいと願う。いつも明るくてひたむきな女の子。亡き母の言葉を胸に元気にまっすぐに生きている。高校卒業後は、夾と共に紫呉の家を旅立つ。

草摩夾(そうま きょう)

短気でぶっきら棒な青年。透が紫呉宅に居候することになった初日に、由希にケンカを吹っかけにきて、そのまま紫呉宅に居候することになった。

最初は透にも無愛想な態度を取っていたが、徐々に友情を深めていく。しかし当初から、透に過ぎた事を言ってしまい一人で反省し落ち込むという素直さも持ち合わせていた。

十二支に入れなかった猫の物の怪が憑いている。また他の十二支憑きとは違い「本来の姿」である異形の姿が別に存在する。「本来の姿」は人の骨と血で作られた手首の数珠で封印されている。

透に本来の姿を見られた時には、彼女に拒絶される事を思って透を激しく蔑んだが、透の「一緒にいたい」という、今まで言われたくても決して言われなかった彼の願いが通じ、透と本当の意味で心を通わせる。彼にとって、透は心の支えとなる。透の事は今まで代名詞で呼んでいたが、この一件から透を「透」と名前で呼ぶようになる。

透の敬語の秘密を知り、寂しく恐い思いをした彼女を優しく抱きとめる。由希に並ぶ透の良き理解者であり、彼女が将来について不安を抱いている事を逸早く見抜き、彼女を紫呉と共に慰めた。その時から、過激な性格から、穏やかな性格が見え始める。

透を愛しく思う一方で自身の立場に思い悩み、長く踏み込めずにいたが、遂に想いを告げた時、呪いが解けた。高校卒業後に幽閉はなくなり、紫呉の家を透と共に旅立つ。

草摩紫呉(そうま しぐれ)

十二支の犬(戌)の物の怪が憑いている。透、由希、夾が暮らす家の主で保護者的存在。しかし、時には年長者として真面目な意見を言う事もあるが、いつもはふざけた言動ばかりで、本心をなかなか見せない。

純文学の小説家。純文学作品では本名で執筆しているが、「きりたにのあ」のほかいくつものペンネームを持ち、様々なジャンルの作品を書いている。同じ十二支の仲間であり同い年のはとり、綾女とは親友同士(マブダチトリオ)である。

可愛い女の子が好きで、透に接する態度は優しく、人当たりもいいように思えるが、時に冷酷な表情を見せることもある。十二支の呪いの事についても何か知っているようだが、核心についてははぐらかして教えようとはしない。

昔、慊人に「永遠に君を想う」と誓っていて、今もその誓いは互いの胸に残っている。紅野の呪いが解けた時に慊人が紅野と寝たので仕返しの為に慊人の実母・楝と肉体関係を持った。
そのことが慊人の怒りを買い本家を追い出されて現在の家に住んでいる。慊人のたった一度の裏切りが彼を歪ませてしまい、わざと冷たい態度をとっている。
それでも彼女を愛している事は変わらず、再び自分を一番に想ってくれる事をずっと待っていた。
物語終盤で慊人に告白され、ずっと彼女の傍にいる為、小説家をやめて本家に戻る決意をする。

魚谷ありさ(うおたに ありさ)

透の親友。元ヤンキー。幼い頃、母親が家を出て行き父親は酒浸りに。その為ぐれて、小学5年生で暴走族デビューした。

ヤンキー時代、女だてらに特攻隊長をしていたという伝説の「赤い蝶」今日子の話を聞き、強い憧れを抱く。自分の通う中学に赤い蝶の娘がいると知ったありさは学校へ向かい、そこで出会ったのが透だった。
最初はイメージとのギャップに拒否反応を示していたが、やがて透の分け隔てない態度や今日子の温かさに心を開いていき、今では父親とも和解している。

バイト先で出会った草摩紅野に恋愛感情を抱いている。紅野と再会後は互いの想いを伝えて、高校卒業後は仕事をしながら頻繁に連絡を取り合ったりして順調に交際中。情に厚く涙もろい姐さん気質。

更生するきっかけを与えてくれた今日子を今でも慕っている。背が高く、美人なので、透にモデルに向いているのではと言われた。夾とはいいケンカ友達であるが、時には一緒になってツッコむこともある。

花島咲(はなじま さき)

透の親友。人の思念を電波の如く感じ取ったり、悪意の篭った思念(毒電波)を相手の脳内に送り込む事が出来る。

昔はその力をコントロール出来ず、魔女だと囃し立てられ、酷い苛めを受けていたが、転校先の中学で透・ありさと出会い、変わることが出来た。基本的に無気力でやる気がない。追試、補習の常習者。「…」の多いローテンションな口調が特徴。

夾達の師範でもある草摩籍真がタイプの男性。最近では「籍真さん」と名前で呼ぶ程、徐々に親しくなりつつある。卒業後は籍真の道場のまかないさんとして働くことに。初めて出会った慊人をすぐに女性だと看破した。

毒電波の力で同級生に害を与えてしまった罪人の証として常に黒い服を着ていたが、今ではこの色でないと落ち着かない。度々着用しているお気に入りのマントは祖母の手作りで弟とおそろい。
転校先の中学や現在通っている高校の制服は黒ではないため、祖母の勧めを受け入れて黒い服を身につける代わりに黒いマニキュアをしている。

文化祭の劇では、純黒ドレスを着たシンデレラを演じ、観客の生徒(と読者)を圧倒させた。弟の恵と並んで、作品中では最強の存在であるらしい。彼女曰く「電波で人の心は読めない」とのことだが、「本当は読めるのではないか?」と読者が考えさせられる描写もある。

草摩由希(そうま ゆき)

十二支の鼠(子)の物の怪が憑いており、十二支の頂点にして神に一番近い特別な存在とされている。
透の同級生で、「フルーツバスケット」のもう一人の主人公である。

いかにも優しげで容姿端麗・成績優秀な為、学校内では熱烈なファンクラブ「プリンスユキ」まで作られる程の人気だが、本人には全く自覚が無く、どこか近寄りがたい雰囲気を持つ。

また、自分をつまらない人間だと思い込み、女のような顔にコンプレックスを抱いている。夾とは犬猿の仲だが、彼の人を惹き付ける人格を羨ましいとも思っている。幼少時は母親に見捨てられ、慊人と一緒に暮らしていた。その頃に精神的なダメージを負わされる。

また兄である綾女とも疎遠だったが、綾女が変わって行くと同時に、徐々に関係回復の兆しを見せている。
意外な事に、折り鶴もマトモに折れない程手先が不器用という欠点がある。母親のようにあたたかく接してくれた透に「母性愛」を感じるが、それと同時に戸惑いも隠せなかった。

透が本来の姿の夾を追いかけていった時に、彼の目には「女性」としての透が映っていた。夾が透に惹かれている事は勿論、透が徐々に夾に惹かれて行っている事にも気付いていた。由希としては、「女性」として透を見ている夾に、またもや憧れの情を抱く。

最終回では無事大学を合格し、新居で独り暮らしを始める模様。生徒会で出会った後輩の倉伎真知とは、互いに天然でなかなか進展しないが順調に交際している。十二支の中でも一番最後に呪いが解けることとなる。